1. CRISPR-SNIPER 技術概要

CRISPR-SNIPER ゲノム編集サービス

GenAhead Bio のゲノム編集サービスは、CRISPR/Cas9技術、これと組み合わせて、効率を改善するために役立つSNIPER技術、パートナーのリプロセル社の有するiPS技術を高いレベルで総合的に提供しています。

CRISPR-SNIPER Gene editing Services

 

  • 武田薬品からスピンアウトしたゲノム編集チームが担当します
  • 実際に使う細胞で、標的遺伝子へのKIを指標に、過去の豊富な成功例に見合った条件設定を最初に行います
  • 適切な条件から細胞の取得に進むため、確度、スケジュールの点で確実な商用サービスを提供可能です
  • iPS細胞での1塩基置換など、トラブルが生じやすい案件も高率で成功に導きます
  • 弊社からの購入細胞では、internal research 以外に、共同研究先や研究委託先での使用も可能です
  • ゲノム編集のデザインから編集細胞のQCまで全てお任せできます

 

CRISPR-SNIPERの実施実績

新しく設立した会社ですが、ゲノム編集の実績は豊富です。うち2/3はiPS細胞で実施です。ゲノム編集の内容は、病態モデル細胞の作製に役立つSNP変換、分化研究に役立つ分化マーカー標識の依頼が特に多く、ノックインは得意分野としています。

Track Record of CRISPR-SNIPER

2. トラブルが生じ易いケースでの実例

2-1. SNP 変換 (最も一般的, Level 3)

Disease model preparation converting SNP

近年、疾患と遺伝子変異の関係はよく調べられていますが、うち6割はポイントミューテーションが関係しています。病態を示さなくとも、SNPにより薬物の効果が異なることがあると知られています。医薬品開発において、高価な臨床試験で遺伝子変異を考慮する前に、ゲノム編集で病態モデル細胞を、特に分化全能性を示すiPS細胞で作製しておくことは、創薬研究での初期で欠かせない準備となっています。

Disease model preparation converting SNP

 

ホモ/ヘテロ変異体の取得は、Tf後(バルク培養) のKI%で推定可能

Bulk KI% is a Key to isolate SNP mutants in iPS cellsSNP変換では、抗生物質選択マーカーの使用が出来ないため、トランスフェクション後のバルク培養でのノックイン% (KI%) がその後のプロセスを進めるかどうか判断する上で重要です。KI%が低い場合は、多くのクローンを取得する必要があり、コストがかさみます。一方、20%を超える条件設定が出来れば、それほど多くのクローンピックアップをせずとも、両アレルにノックインした変異株であっても取得が可能とわかります。

 

どのステップでゲノム編集が効率化するか?
Why so Efficient?

 
では、どのようにクローンピックアップで成功する条件に設定しているのかですが、初期の段階でSNIPER法を用いてKI%を定量し、良い値でなければすぐに対策を打つ(2d, 3d cycle)ことになります。その過程でクローンを単離できると判断した場合に次のステージに進むのです。KI%によって、どの位のクローンをピックアップすれば良いかも見当がつきます。下のスキームは、従来のCRISPRの典型的なスキームで、クローンの単離するため、出来るだけ多くのピックアップをすることになります。取得できなければ、初めに戻って再挑戦するという長いサイクルを繰り返すことになり、これを出来るだけ回避することが望まれます。この計画性のあるクローニングステップをStage 1bと位置づけています。

 

最適なKI条件を週単位で見極める (Stage1a)
Weekly Screen for Optimal KI Conditions (Stage1a)

 

しかし、SNPの変換のKI%は、論文的に1%以下のことも多く、トランスフェクション後、KI%が良くなかった場合に改善できるのでしょうか?前頁の2d , 3d cycleにあたる最適化によって、逐次的にKI%を改善することも出来ますし、或いは、弊社におけるこれまでの経験から、妥当な条件を 6 well plate 等で任意に試行するだけでも、良いKI%を見いだすことがしばしばあります。この場合、良い条件は、実際用いる細胞で、ターゲット遺伝子の変異ですから、そのまま単離に進むことが出来ます。ターゲット配列によって、パラメータは多様ですが、gRNAの種類、使用量、ドナーのタイプ、ドナーの量、エンハンサーの有無、トランスフェクション条件等、いくつかの検討を行います。これらでKI%がpromising でなければ 細胞ワークの拡大でカバーするか、No Goと言う判断も必要です。

 

Long Donor利用時のKI定量の妨害とSNIPER
Why accurate KI detection is possible with Long Donor/SNIPER ?

 
前頁の中で、ドナーのパラメータは量だけで無く、タイプについても重要です。Presenilinに対するゲノム編集の例で、小さな1本鎖 OligoDNAと、長いplasmid ドナーを比較した例では、極めて大きな効率の差がありました。ODNでも効率が良いものもありますが、小さな分子なので配列のくせに影響を受け、非常に悪いこともあります。長いドナーは、安定的な結果が出ますが、ランダム挿入や細胞内外に残存したドナーによって、定量の妨害が生じ正しいKI%の測定が妨害を受けます。丁寧に洗浄するか、参照遺伝子と同時定量する中、ゲートをかけて、遺伝子特異的なKiを特定して定量する必要があります。この手法をSNIPER法と呼んでおり、これにより効率の良い長いドナーの使用や条件の最適化を安心して行うことができます。

2-2. ノックイン(一般的, Level 2)

分化研究におけるレポーターiPSCの利用
Reporter iPSC for Differentiation Study

 
GFPを分化マーカーに融合することで、分化レポーター細胞を作製することも良く行われる応用です。右に心筋分化の再、初期には赤色、後期に緑色の蛍光が生じる例を示しましたが、分化研究には非常に役立つ細胞として使われます。

 

iPS細胞でのリポーター遺伝子のKI 実施例
Homo/Hetero Reporter KI in iPSCs

 
これはそのような実験の一例で、改変iPS細胞のクローンピックアップののち、PCRスクリーニングをした結果、非常に高率にGFPが目的の位置にKiしていることがわかります。

 

2-3. ノックアウト (Level 1)

バルク培養での強いKO、精密なKO
Potent and  Precise KO in Bulk Culture

 

KO実験は単純ですが、相同性の高い遺伝子の存在が問題になることがあります。しかしながら、一方に選択的にKOしたり、共通の配列をターゲットし、同時に2遺伝子のKOをすることも可能です。これらはバルク培養での、選択的、そして同時KOの例です。

 

マルチプルKO
Multiplex KO

 
さらに多くの遺伝子をKOすることも可能です。これはバルク培養での結果で、クローンを単離してはいませんが、複数の遺伝子の同時KO細胞が取得できる可能性があり、このような手法で培養期間や、継代数を節約できる可能性があります。

 

CRISPR-SNIPERの利点
Advantage of CRISPR-SNIPER

 

3. License agreement with ERS Genomics

License agreement  with ERS Genomics